治水DXへの取り組み

これまで難しかった地点のデータを取得する 

色々な分野でビッグデータやAIの活動が期待されており、水害予測においても同様です。しかしデータそのものが足りていないのが現状です。氾濫の兆候が現れる下水や、下流に影響を与え土砂災害の兆候が現れる山間部河川では電線や通信線やなく、太陽光発電も電池交換も難しい場所だからです。

ハイドロヴィーナスはどのようなサイズでも実現できますが、漂流物の影響を受けないメンテナンスフリーの特性と、浅い場所や流れの弱い場所でも動作させられる設計の自由度を生かすことにより、河川各地からエネルギーを取得してセンシングと無線通信を行うことが可能となります。設置工事も必要なく小型装置を係留するのみでセンシングネットワークを安価に構築できます。


リアルタイムハザードマップから水門制御まで

河川各所からの計測データと降水データ、そして水門やダムなどの制御データをクラウドに集め、AIで学習を重ねることにより地域固有の学習モデルを構築し予測をすることが可能となります。天気予報と水門状況からの今後の氾濫リスクの予測をすること、さらには被害を最小化するための水門等のナビゲーションなどの実現が期待されます。

これまで難しかった水門制御を含む平野部の網目状水路の制御や、山間部から下流への増水速度の予測などは物理的なシミュレーションでは難しい領域であり、多点データ取得とAIによってのみ実現可能なものといえます。